岡山大学病院ダイバーシティ推進センター

センター紹介

ごあいさつ

­ センター長  前田 嘉信(岡山大学病院長)

2007年度より文部科学省医療人GPの採択を受け開始した「女性を生かすキャリア支援計画」は、2010年度より岡山県からの委託事業「MUSCATプロジェクト」として継続され、今年17年目を迎えました。この支援制度をこれまでに190名以上の女性医師が利用し、地域の病院でも多くの女性医師が活躍しています。最近では支援制度を男性医師も利用するようになり、男女共同参画が一層進んでいます。また、2014年度から開始された新見地区を中心とする医療人支援活動(PIONEプロジェクト)も継続的な取り組みを続けています。

多職種の医療人がそれぞれの現場で活き活きと働き続けるためには、継続的なキャリア支援、生涯教育、次世代育成活動が必須であり、それらのサポートは岡山大学病院の使命と考えております。岡山大学病院では2019年にダイバーシティ推進センターを設置し、その課題に病院全体として取り組む体制を整えました。2021年度には厚生労働省女性医療職等の働き方支援事業に、2022年度には厚生労働省子育て世代の医療職支援事業に続けて採択され、夜間勤務環境整備として夜間保育ルーム設置や病気療養と勤務の両立と調和のための新たな働き方の提案など、さらに働く人のウェルビーイングという観点で活動を展開しました。

今後も岡山県をはじめ、地域の医療機関等、関係各位にご協力を賜りながら本事業がさらに発展できるよう祈念しております。

­ ­ 副センター長 片岡 祐子(岡山大学病院聴覚支援センター)

本邦で男女共同参画の必要性が謳われた社会基本法が制定されて20余年が経過しています。かつては出産前後休暇、育児休暇の整備が不十分で即復職、もしくは退職といった働き方が余儀なくされていた女性医師も、今や時短勤務も含めた制度が充実し、定着してきました。

岡山大学病院では、全国に先駆けて2010 年度より、女性医療人の支援と男女共同参画の実現を目指して「女性を活かすキャリア支援計画(MUSCATプロジェクト)」を導入してきました。この事業では既に 200 人を超える医療者のキャリア支援、ワークシェアリング支援を実施してきました。これまでの本活動については、委託事業として多大なご支援を継続していただいている岡山県をはじめ、多くの支援者の方々にご協力ご指導をいただきました。改めて深く感謝を申し上げたいと思います。2019年には、岡大病院ダイバーシティセンターを設置し、男性も含めた介護や育児休暇、復職、地域医療等へと支援を拡げてきました。

昨今の男女共同参画では、理系への進学者および研究者、議員、管理職等の女性割合の向上が強調されています。即ち男女共同といえども産前産後に代表される特定のライフイベントのみにスポットを当てた支援だけでなく、むしろ幅広い年代層、背景を含む女性たちへの取り組みが要されているのが現状です。さらに、「ダイバーシティ」として、性別だけではなく年齢、人種や国籍、障がいの有無、宗教・信条、価値観、更にキャリアや経験、働き方、また個人の能力や特性等の多様性を含んだ概念です。

2021年5月、岡山大学は「ダイバーシティ&インクルージョンポリシー」を制定し、多様な属性・個性を持つ一人一人の構成員がお互いの価値を理解しあい尊重し、それぞれの特性を活かして共に成長できる大学となることを宣言しています。このようなダイバーシティ&インクルージョンの実践により、大学組織の創造性、革新性、しなやかさをより一層高め、本学の目的である「人類社会の持続的進化のための新たなパラダイム構築」を目指します。

岡山大学病院ダイバーシティ推進センターとしては、多様性を認め合い、様々なステークホルダーと協働するための風土を醸成し、幅広い年齢層で、よりよく働き、よりよく生きられるような“Well-being”を軸とするダイバーシティ施策の導入を進めていきます。多様な人材のもつ知識や価値観、能力を発揮させることは、自由な発想の喚起や生産性の向上、ひいては新たな価値創造、イノベーション創成に繋がるというポテンシャルを秘めています。各人が得意分野を活かして長く医療に携わり、活躍し、地域医療も含めて広い範囲で貢献することを実現したいと考えています。そして、多様性の豊かさを取り入れることで、医療、教育、研究様々な分野で岡山大学病院がより発展していくことを願っています。

ダイバーシティ推進センターの目指すもの

Mission

多様な能力・価値観の受容と活用を原点とし、働きやすい職場を形成するとともに、全職員の仕事への満足度の向上、ウェルビーイングの改善を目指す。

Vision
  1. 各人へのアセスメントによる状況に合わせた働き方の提供、人材の有効活用
  2. 多様性の受容と活用による創造性の向上、イノベーションの創出
  3. 働き方改革を踏まえた全職員のウェルビーイングの改善
  4. 教育による知財の育成
  5. DXによる効率化と最適化

業務内容

1. 働き方改革推進部門
  • 相談支援
  • 医師のセカンドキャリア調査
2. 女性医師等キャリア支援部門
  • 復職支援(MUSCAT関係:相談・マッチング等)
  • キャリア支援(MUSCAT関係:座談会、イベント等)
  • 託児施設運営(岡山大学病院一時託児ルーム、ぴおーね夜間保育ルーム、ますかっと病児保育ルーム)
3. DE&I推進部門
  • 職員・学生のための相談室
  • 入職者トレーニング
4. 教育部門
  • プロフェッショナリズム講義
  • PIONEプロジェクト(県北シミュレーショントレーニング、子どもメディカルラリー)

組織図

ダイバーシティ推進センター組織図

スタッフ紹介

センター長前田 嘉信(岡山大学病院長)
副センター長片岡 祐子(岡山大学病院聴覚支援センター 准教授)
スタッフ小比賀 美香子(岡山大学学術研究院医歯薬学域(医) 総合内科学分野 講師)

藤井 智香子(岡山大学病院ダイバーシティ推進センター 講師)

早瀬 佳子(岡山大学病院ダイバーシティ推進センター 事務職員(キャリアコンサルタント))

岡山大学D&Iポリシー

岡山大学では、ダイバーシティ&インクルージョンポリシー を制定し、ダイバーシティ&インクルージョンを推進しています。